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2009.05.29パターンを変える

物事には、はじまり、中、終わりという一連の流れがある。起承転結。
 
例えば、家族団らんの夕食時間。
お母さんがお父さんに話しかけると、お父さんは、「ああ。」と生返事。
するとお母さんは、「ねえ、ちょっと聞いてるの。」と、口ゲンカがはじまり、
それを見ていた長女が「もう二人ともやめてよ」と言い、
最後に、弟が「どうして、うちの家はいつもこうなんだよ!」と怒って、席を立つ。
楽しい家族団らんのはずが。。。
「どうしていつもこうなんだよ」と吐き台詞で、その場面は終わる。
 
例えば、カップルの口ケンカ。
「あなたは、いつもそうね。」
「おまえこそ、いつもそうだ。」
 
例えば、ある会議。
「○○についてみんなの意見が聞きたい。どんなことでもいいから意見を出そう」と
始まった会議。
 
一人、二人の意見を聞いていくうちに、会議の行方が上司自身の意図した
展開と違うと感じて、すぐに、
「ちょっといいか。そういうことを話し合おうとしているのではない。」と口を挟む。
 
シーンとして、そこに居合わせたメンバー全員が一斉に下を向く。
そして、ある特定の人や上司が延々と話し続ける。
メンバーは、ひたすら早く終わってくれることを祈るばかり。
 
やっと会議が終わり、会議室を出るとき、
「なんで、いつもこうなんだよ。うちは無駄な会議ばかりだ。」と思う。
 
本当に、いつもかどうかを検証する必要はあるが、
ある物事、ある問題、ある関係性には、それ固有のパターンがそれぞれ存在する。
 
何かを変えたい、改善したいと思ったら、いつもの流れ、きっかけを断ち切ること。
流れを変えることである。
 
もし、長女が「二人ってけんかするほど仲がいいっていうわよね」という
いつもと違う言動ができていたら。
違う流れになったかもしれない。
 
そもそもお父さんが違う対応をとっていたら。
「お父さんも疲れて帰ってきているから仕方ないわっ」とお母さんが思って、
夕食が終わってから食卓ではない場所で話をするという時間や場所を変えていたら、
違う結果になった可能性は高い。
 
そもそも家族団らんの時間なんてないという人もいらっしゃると思われるが、
あくまでもあるパターンの一例として捉えてほしい。
 
私たちは、望むもの・ゴールに一気に向かいたいと思いがち。
ここでいう望むもの・ゴールは、楽しい一家団らんの時間。
ラブラブで強い信頼関係や効果的な会議運営など。
 
それを構成する人が、何かいつもと違う行動をする。
パターンを変えることで、他の人や全体(場)への影響が変わる。
この小さなパターンの違いが連鎖して、違うパターン、違う結果を生む。
 
うまくいっていない物事、課題、会議、関係性などを観察するところから
はじめてみよう。
まず、パターンを知ることが、一連の流れ、連鎖を切ることにつながる。
そして、うまくいっている物事、会議、関係性、人のパターンを観察してみよう。
どんな小さなことでもいつもと違う言動・パターンをとることで、他者へ、全体へと
影響していくだろう。
 
良いチーム・関係性には、相乗効果がある。これは良い影響の連鎖の一つ。
悪いチーム・関係性には、負の連鎖がある。これは悪い影響の連鎖の一つ。
 
パターンを変えよう。それは、新たな可能性の扉をひらくこと。