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2010.02.19ビリーフ・大切な思い

ビリーフとは、信念、観念、思い込み、前提、当たり前などと訳されている。
ビリーフは、今のその人をつくりあげてきたその人にとって大切な思い・考え方。
その人がその人であるためのルール・地図とも言える。

私たちが世界はこうであると信じていること。
ビリーフは、私たちの経験の積み重ねによって、強化されたり、修正されたりする。

ビリーフに、良い、悪いはない。
ただ、本人の成長と共に、今までは役に立ったビリーフが役に立たなくなっていく。
成長・進化した人にふさわしい、新たなビリーフが必要になる時期がおのずと
やってくる。
それは、今までのやり方が通用しなくなって、問題という形で表れるかもしれない。

今から5年前のこと。
『オールバック(髪型)=俺』
『オールバックをやめたら、俺がオレでなくなる』というビリーフをもっていた
会社役員の友人。

彼は、一貫した行動力と推進力で赤字部門を黒字に転換するなど、
営業利益を上げ、最年少役員になった。

「ほんまに、オールバックやめたら、俺がオレでなくなるか、試してみたら?!」
「だいたい、それが思い込みやん。
 リーダーたるもの自らの制限をとって、率先して態度で示すべき。」

提案というより、強引な駆け引きが続いた。

このさちの発言にもビリーフがあらわれている。
『リーダーたるもの率先して態度で示すべき』というビリーフ。

ビリーフの主張対ビリーフの主張は、平行線のままだ。

ビリーフは、その人の大切な価値観からきている。
例えば、『常識や規則は守るべきだ』というビリーフのその奥には、
その人が人生で大切にしている「平和」、「協調」などの価値観がある。

その人の可能性や能力、やる気を引き出すプラスにはたらくビリーフ
『必ず道は開ける』
『やればできる』 などは、応援団となる。

その人の可能性の障害や制限となるマイナスにはたらくビリーフ
『私にはできない』
『経験がないので難しい』 などは、ブレーキとなる。

先日、元システムエンジニアの知人と話をしていた。
『どんなに辛くてもやり続けるしかない』
『先を読まなければならない』
というビリーフで、日々仕事をしていた。

「先を読みすぎで、今が苦しかった。未来のリスクばかり気にしていた。」
「仕事をする前から、スタート地点から、疲れていた。室内も心も乾いていた。」と、
その当時のことを振り返った。

彼は、「ビリーフは自分で選ぶことができるんですよね。」
「あの当時は、自分で自分を追い込んでいた。」と明るく言った。

今は、『ゆったりしてもよい』という許可を自分に与え、
自らの選択で、ビリーフを選びなおしている。

ビリーフに良い、悪いはない。
ある地点までは役に立つビリーフが、ある時を境に役に立たなくなるときがくる。
それは、今までのやり方が通用しなくなって、問題という形で表れるかもしれない。

もし、あなたがその時期にきているのなら、
今まで支えてくれたビリーフに「ありがとう」と感謝して、手放すことを選ぼう。

そして、それは、新たなチャンスである。

私たちが望む人生や目標に対して、新たなビリーフが必要になる。
また、そこから新たな可能性が広がっていく。

そうそう、友人の会社役員の彼。
「どうして、オールバックなの?」
「20年以上前から永ちゃん(矢沢永吉)のファン。」
「永ちゃんのどこが好き?」
「何を大切にしているの?」
などの会話を続けるうちに、最終的に彼はオールバックをやめることを決断した。

根負けしたのかもしれない。

たかが髪型、されど髪型。
髪型一つとってみても、そこにその人の歴史や思いが溢れいる。
行動は、その人の大切な価値観やビリーフからきていると言われている。

劇的な変わり方に驚いた彼の息子さんが、新しい髪型の彼をまじまじと見て、
「お父さん、それ、カツラ?」って言ったとか。。。

さらなる組織改革をすすめている彼には、新たな伝説がはじまっている。

どんなビリーフがあれば、あなたの可能性や選択肢は広がる?

選ぶのは、あなた自身。