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2012.01.20協働関係を築こう

コーチングの好きな概念の一つである、「フラットな関係性」

つまり、コーチとクライアント(コーチングを受ける相手)は、
同等の立場で、協働関係である。

上司と部下の関係で、上司の方からご質問をいただくことがある。

「どういうスタンスで、部下と接したらいいですか?」

「部下に自発的に動いてほしいと思いながら、
ついつい、アドバイスばかりしてしまいます」

「部下が動きやすいかと思って、事細かく指示や助言をしています。
 言わないと、部下がその仕事をできるかなという心配があります」

仕事を共にすすめる上司と部下の関係で、
アドバイス(忠告・助言)が悪いわけではない。

むしろ、上長の体験談や見解は、役に立つことも多いだろう。
ただ、多すぎると、相手の考える機会や成長の機会を自らの手で
奪くことになりかねない。

コーチングとは、『目標達成やビジョン実現という望む状態にむけて、
相手(個人・組織)の自発的な行動と可能性を引き出すコミュニケーションであり、
相手の学習と成長を促す技術である』

そして、コーチングは相手だけではなく、自分に使って、
自他共に開発していく道具でもある。

上下関係には、親心が働きやすい。
それは、とても素敵なことだ。
しかし、依存関係になってしまう可能性もある。

「相手も自分と同じように、解決する能力を等しく備えている」という
前提に立ってみると、どうだろうか?

相手には、その問題を解決する力や可能性がある。

NLPトレーナーのリチャード・ボルスタッド博士の救急処置の
トレーニングを受けたときに、言われていた言葉をご紹介しよう。

「相手と、一緒に働くことを確立すること(協働関係)が重要だ」

「救急処置を行う際に、けがをしている本人と援助関係を築き、
『私がサポートする間、楽にして、これを押さえてくれますか?』と
声がけをして、本人にも救急処置に参加してもらうことだ」

自分の命を救うことに、自分も参加してもらう。
究極の自発的・自主的行動だと言える。

したがって、上司と部下の関係性において、
上下関係や依存関係ではなく、「協働関係」という選択肢もある。

お互いに仲間として成長して、一緒に働くことを確立するという関係を
選んだとしたら、それはとても素敵なことではないだろうか。

あなたは、相手と協働関係を築くために、どのように行動する?